今年度も静岡県内に留まらず、全国各地の皆様からご応募を頂きました。中には、以前にもご応募頂いた方や、国際シンポジウムやワークショップ等で初めてHPSのことを知り、HPSに興味を持った方も含まれています。
第10クールは37名の方々にご応募を頂きましたが、本講座は授業形態が少人数制のディスカッション中心であることや実習先の受入人数に限度があることから、14名の受講生を選出させて頂きました。
(第10クール開講式の様子)
本クールも前期と後期の2期制で、前期講義は、「やさしい小児医療とは」「子どもの発達と遊び」「学問としての遊び」など、遊びに関する講義の他、子どもの権利や療育環境デザイン、アートクラフトを学びました。また、HPSと一緒に働く小児科医の講義を受け、日本の小児医療の現状と課題を学びました。
(前期講義の様子)
前期講座の後は、1週間の実習に行きました。
また、後期講座の開始までに、課題が与えられました。前期の学習内容を振り返り、自身の過去を反省(リフレクション)するための大切な期間でもありました。
後期講座の第1週目は、英国から招聘したHPSによる講義です。今回は、バーミンガムこども病院のエマ先生です。彼女はNational Association of Health Play Staff(NAHPS)の会長代行を務めています。NAHPSはHealth Play Specialist(HPS)が所属する職能団体で、HPSの現任訓練や再登録制度を実施管理しています。
受講生とのコミュニケーションを大切にしながら、理論や英国の事例について解説されました。
(英国HPS エマ先生による講義)
後期講義の2週目は、様々な学問的背景を持つ先生をお招きし、HPSが医療現場において「チーム」として働く際に必要な知識や技能を学びました。
また、病院や医療施設で実践を積む本学養成講座修了生もHPS講師として参加し、日常の遊びや専門的な遊び支援を紹介しました。受講生は現役のHPSによる遊びを実際に見て、工夫に感心していました。
(遊びを体験する様子)
後期講座の後は2週間の後期実習です。後期実習は、これまでの学びを通して身に付けたこと、理解を深めたことについて、HPSによる指導の下、実践に結び付ける場となります。
全ての講義と実習を終えると、最後は口頭試問です。受講生はこれまでの学びの成果を発表するとともに、今後のHPS活動に向けて決意を新たにしました。
(口頭試問の様子)
口頭試問に合格すると修了式にてHPSの資格が授与されます。
(履修証明書・資格認定書授与の様子) (修了生代表の言葉を述べる様子)
(第10クール修了生との記念写真)
修了式では皆さん、たくさんの笑顔・涙を見せていました。講義・実習を受けるにあたって、苦労も多かったと思いますが、それを乗り越えての笑顔・涙だと思います。
皆さんのこれからの活躍を期待しています!