Hospital Play Specialist(以下、HPS)は、遊び(ホスピタル・プレイ)を用いて、医療環境をチャイルドフレンドリーなものにし、病児や障がい児が医療とのかかわり経験を肯定的に捉えられるようにするため、小児医療チームの一員として働く専門職です。
HPSの専門教育は1960年代に英国ではじまり、現在ではニュージーランド、オーストラリア、香港において国の文化や状況にあった養成がおこなわれています。
日本では、平成19年度に静岡県立大学短期大学部が文部科学省の委託を受けHPSの養成を開始し、3か年の委託期間終了後は社会人専門講座として継続して実施しています。
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<HPSがいる病院のプレイルームの風景> |
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<初めてのシャボン玉遊び。お母さんと一緒。> |
大人は、こども期の経験を積み上げて大人になります。
こども期に何をどのように経験するかという問題は、
大人になってからの人生に深く影響を与える問題なのです。
病気や障害をもつこどもたちも決して例外ではありません。
むしろ、医療とかかわるこどもたちの気持ちに、
もっと注意が払われるべきではないでしょうか?
医療は生きることを支える大切な活動です。
だからこそ、医療とかかわるこどもたちが、
医療から「やさしさ」を感じることは、とても大切なことです。
やさしさは人に対する信頼を生み、
人に対する信頼を持ったこどもは「共にいよう」とするからです。
こどもが医療からやさしさを感じるためには、3つの活動が必要です。
治すこと 看ること 聴くこと
HPSはこどもの声を聴くために遊びを用います。
HPSはこどもの声に応えるために遊びを用います。
HPSはこどもの声を届けるために遊びを用います。